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古民家に癒される！代官屋敷探訪
閑静な住宅地の真ん中に、江戸時代の代官屋敷がそのまま残っている。武家屋敷というより豪農の屋敷といった趣きで、茅葺き屋根の古民家は田舎のおばあちゃんの家に帰ってきたような懐かしい雰囲気。現存する大名領代官屋敷は都内ではここだけで、表門と主屋は国の重要文化財にも指定されている。
世田谷一帯を治めた大場家の
心癒される古民家建築
室町時代に世田谷一帯を治めた吉良氏に仕え、江戸時代に入り彦根藩井伊家の所領になったのちも、世田谷領20か村の代官を世襲した大場家。世田谷代官屋敷は、主屋と表門は江戸時代中期に建てられたもので、大場家の住居兼代官所だった。そもそも大場家はこの地域の名主で武家ではなかったため、屋敷も武家屋敷というより民家建築となっている。そのため、茅葺き屋根や庭を眺める縁側など、どこかノスタルジックで、絶好の癒し空間となっている。
季節の草花が植えられた庭園と
当時を物語る民具の展示
世田谷代官屋敷はボロ市の開催されるボロ市通り沿いに建っている。通りに面して建つ茅葺きの表門の脇から敷地内に入ると、まず目に入るのが樹齢の古い大木の数々。鬱蒼とした緑のなかに建つ茅葺き屋根の古民家は、ここが東京の真ん中であることを忘れさせてくれる。現在、建物の内部も史跡として公開されていて、土間には江戸時代の民具が展示されている。
まるで時代劇！？
代官屋敷ならではの「おしらす」も
一見すると、大場家住宅という単なる古民家のようだが、大場家は年貢の取り立てなどのほか、司法や警察機能も備えたいわゆるお代官様。庭の一角には、時代劇などで目にする「白州（しらす）」もある。「白州」に至る小道の先には「白州通用門」もあり、罪人が捕えられて白州にあがる様が目に浮かぶようだ。
江戸時代の彦根藩井伊家の世田谷領20ヵ村の中心地だった代官屋敷。屋敷の前では今でも「ボロ市」が開催されるほか、夏には屋敷の庭園で「ホタル祭り」も開かれる。
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